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初心者向け商標出願ガイド!ロゴ制作前に知るべき3つの絶対ルールとやり方

作成者: LogoPlus|May 26, 2026 9:42:11 AM

自社で商標出願を進める前に知っておくべきこと

「ロゴが完成したから、いよいよ商標登録の手続きを始めよう」——そう思い立ったタイミングで動き始めると、実は準備として少し遅いケースがあります。LOGOPLUSでは、ロゴデザインと商標登録を一体で手掛けているからこそ、出願直前になって発覚するトラブルを数多く見てきました。

特許庁への商標出願は、必要書類を揃えて提出すれば終わりというほど単純ではありません。出願前の類似商標調査、願書に貼付する図案の規格、そして区分(指定商品・指定役務)の選定など、それぞれに厳格なルールが設けられています。これらを事前に把握しておくことが、権利をスムーズに取得するための第一歩です。

この記事では、商標出願に向けた実務的な準備として押さえておきたい3つの重要ポイントと、願書作成の基本ステップを順を追って解説します。これからセルフ出願を検討している方はもちろん、専門家への依頼を考えている方にとっても、全体像を把握するための参考にしていただければ幸いです。

重要ルール1:「J-PlatPat」を使った徹底的な事前調査

なぜ出願前の調査が欠かせないのか?

商標出願において、事前の類似商標調査は省くことのできないプロセスです。なぜなら、すでに他社が同一または類似の商標を登録・出願している場合、審査を通過できない可能性が高くなるからです。

特許庁の審査では、出願された商標が既存の登録商標と「外観(見た目)」「称呼(読み方)」「観念(意味・イメージ)」の3つの観点から比較され、類似性が認められると拒絶理由が通知されます。審査は出願から数ヶ月かけて行われるため、拒絶通知を受け取った時点で、すでに支払った印紙代と費やした時間は取り戻せません。

事前調査を怠った場合の主なリスク

出願後の拒絶通知による印紙代・時間の損失

権利取得後に他社から侵害を指摘されるリスク

ロゴ・社名・商品名の変更を余儀なくされるケース

さらに深刻なのは、登録・使用後に発覚するケースです。商標調査をしないままロゴを使用し始めると、既存の商標権者から権利侵害を指摘されるリスクがあります。その場合、ロゴのデザインや社名・商品名を変更せざるを得ない事態にもなりかねません。ブランド構築に投じたコストが無駄になることを考えると、事前調査の重要性は非常に大きいといえます。

類似商標の調査には、独立行政法人工業所有権情報・研修館(INPIT)が運営する無料の産業財産権データベース「J-PlatPat(特許情報プラットフォーム)」を活用するのが基本です。商標の名称(文字)での検索はもちろん、図形の要素別検索や、指定する商品・役務名での検索も可能です。

ただし、J-PlatPatの検索結果はあくまでも調査の出発点です。前述のとおり、商標の類否判断は複数の要素を総合的に考慮して行われるため、検索でヒットしたからといって必ずしも類似と判断されるわけでも、ヒットしなかったからといって安全と断言できるわけでもありません。最終的な判断は専門家に委ねることが望ましいといえます。

調査の精度を高めるAIツールの活用

自力でJ-PlatPatを使って類似商標を絞り込む作業は、商標法の専門知識がないと時間と労力がかかります。商標の称呼(読み方)のバリエーションを複数パターンで検索したり、図形商標の場合はデザインの要素を分解して探したりと、網羅的な調査は容易ではありません。

こうした課題に応える形で、近年はAIを活用した商標調査ツールも登場しています。

ただし、AIツールの結果もあくまで参考情報です。最終的な類否判断は特許庁の審査官が行うものであり、ツールの結果だけで出願の可否を判断するのは慎重になるべきでしょう。自力調査とAIツールの活用を組み合わせながら、不安な場合は弁理士などの専門家に確認することをお勧めします。

重要ルール2:特許庁が定める「ロゴ画像」の規格と準備

意外と知らない「原則8cm四方」の規格

商標登録願(特許庁への公式申請書)には、登録を求める商標の見本となる図案を添付します。この図案には、特許庁が定める明確な規格があります。

原則として、図案は「8cm四方」の枠内に収まるように記載することが求められています。

図案作成時の注意点

鉛筆や消えやすい筆記用具は不可

ボールペン等の容易に消えない筆記用具、または変色・退色しにくい印刷方法を使用すること

図案が小さすぎると商標の内容が不明瞭になり、審査で問題になることがある

また、図案の描き方にも注意が必要です。鉛筆や消えやすい筆記用具は不可とされており、ボールペン等の容易に消えない筆記用具を使用するか、印刷の場合は変色・退色しにくい方法で作成することが求められています。ロゴデータをそのまま印刷して貼付する場合も、印刷品質に注意が必要です。

さらに、図案が小さすぎると商標の内容が不明瞭になり、審査で問題になることがあります。複雑なデザインや細かい文字を含むロゴの場合は、枠内に収めながらも必要な要素が十分に判別できるよう、デザインの調整が必要になることもあります。ロゴ制作の段階からこの規格を意識しておくことが、後々の手間を省くことにつながります。

文字商標と図形・結合商標における図案の違い

商標登録願に記載する図案の要件は、出願する商標の種類によって異なります。主な区別として「文字商標(標準文字)」と「図形商標・結合商標」の2パターンを理解しておく必要があります。

文字のみで構成される商標(標準文字)の場合

ブランド名や商品名などの文字そのものを登録する「標準文字商標」の場合、特許庁が指定する標準的な書体で文字を記載し、【標準文字】という表示を添えます。この場合、デザイン化された特定のフォントや装飾は登録の対象外となります。そのため、将来的にロゴデザインを変更しても文字商標の権利は維持されるという柔軟性があります。

デザイン化されたロゴや、文字と図形を組み合わせた商標の場合

特定のフォントや図形でデザインされたロゴ(図形商標・結合商標)を登録する場合は、そのロゴそのものを8cm四方の枠内に明確に表示した図案を添付します。色彩を含む場合は色彩を含む商標として出願することになりますが、色彩を特定しない場合は、白黒で記載されることが一般的です。

商標の種類 図案の記載方法 補足
標準文字商標 特許庁指定の標準文字で記載+【標準文字】と表示 デザイン・色彩は含まない
図形商標・結合商標 8cm四方の枠内にロゴデザインを記載 白黒または色彩付きで提出

ロゴデザインが確定していない段階で「とりあえず標準文字で出願しておく」という方法を選ぶ事業者もいますが、保護したいブランドの本質(デザイン性なのか、名称そのものなのか)によって最適な出願形式は異なります。どちらの形式が自社に合っているかについては、専門家に相談しながら判断することをお勧めします。

重要ルール3:ブランドの命運を分ける「45区分」の正確な選定

商標の「区分(指定商品・指定役務)」とは何か?

商標権は、登録しさえすれば全ての商品・サービス分野でその商標を独占できる、というものではありません。商標登録出願では、その商標を使用している、または使用を予定している商品・役務(サービス)を「指定商品・指定役務」として明示し、それが属する「区分(類)」を願書に記載することが義務付けられています。

区分は、特許庁の「類似商品・役務審査基準」に基づき、第1類から第45類まで設けられています。第1類から第34類までが「商品」のカテゴリ、第35類から第45類までが「役務(サービス)」のカテゴリに分かれています。この区分制度は、ニース協定に基づく国際的な分類(ニース分類)に準拠しており、商標登録においては世界共通の仕組みです。

商標権の効力は、指定した商品・役務およびその類似範囲に及びます。つまり、区分の選び方そのものが「商標権で守れる範囲」を決定する、極めて重要な作業なのです。

【業種別】間違いやすい代表的な区分例

区分の選定で難しいのは、一見シンプルな商品・サービスでも、材質・用途・提供方法によって該当する区分が変わる点です。また、同じ「食品」であっても原材料によって異なる区分に分類されるなど、直感に反するケースも少なくありません。

以下に、代表的な業種と対応する区分の例を示します。出願を検討する際の参考にしてください。

業種・商品・サービスの例 該当する主な区分
工業用・農業用の化学製品 第1類
医薬品・衛生用品 第5類
スマートフォン・ソフトウェア(ダウンロード可能なもの) 第9類
アパレル・衣料品・被服 第25類
飲食料品(加工食品・乾物など) 第29類・第30類
広告・マーケティング・小売業務 第35類
飲食物の提供(飲食店・カフェ) 第43類
美容・エステ・理容 第44類
警備・冠婚葬祭・法律事務 第45類

インターネット関連ビジネスの注意点

「インターネットを利用して何を行うか」によって区分が異なります。

ダウンロード可能なアプリ → 第9類

オンライン広告サービス → 第35類

音楽のオンライン配信 → 第41類

ソフトウェアの提供(SaaS等の代表例) → 第42類

区分選びの失敗が招く「守りきれない」リスク

区分の選定を誤った場合、商標登録が無事に完了していても、自社のビジネスを十分に守れない事態が起こり得ます。

典型的なリスクが「権利範囲の想定外の狭さ」です。たとえば、飲食店を経営している事業者が第29類(食料品)のみで出願し、第43類(飲食物の提供)を指定し忘れたとします。この場合、実際の店舗での営業に関しては商標権の効力が及ばない可能性があります。店名を守りたいのに、肝心の飲食サービスの区分で権利を持っていないという状況です。

また、事業が拡大した際に新たな商品・サービスの区分をカバーし切れず、後から追加出願が必要になるケースも見受けられます。区分が増えると費用も増加するため、事業の将来像を見据えた上で、当初から適切な区分を選定しておくことが望ましいといえます。

さらに、誤った区分で出願してしまった場合、指定商品・指定役務の範囲を出願後に広げることは原則として認められていません。審査官から補正指示が来るケースもありますが、権利範囲を根本から変えるような修正は受け入れられません。出願前の段階で、自社のビジネス領域をしっかりと棚卸しし、必要な区分を漏れなく洗い出しておくことが大切です。

実践編:特許庁への「商標登録願」作成の基本ステップ

3つのルールを踏まえた上で、いよいよ願書の作成に取り掛かることになります。商標登録願には、決められた様式に従って必要な情報を正確に記載する必要があります。

願書に記載が必要な主な項目は以下のとおりです。

記載項目 内容
提出日 「令和○年○月○日」の形式で記載
あて先 「特許庁長官 殿」と記載
出願人の氏名または名称 個人の場合は氏名、法人の場合は正式な法人名
住所または居所 登録された住所を正確に記載
商標登録を受けようとする商標 図案(8cm四方の枠内)または標準文字の表示
指定商品または指定役務ならびに商品および役務の区分 「第○類」と区分番号を明記の上、具体的な商品・役務名を列記
手数料 区分数に応じた出願手数料(特許印紙を貼付)

書類の不備が招く主なトラブル

記載ミスや区分のミス → 特許庁から「補正指令」が届き、期限内に応答できなければ出願が却下

類似商標の存在などの実体的な問題 → 「拒絶理由通知」が届き、意見書や補正書の提出が必要

いずれも対応から審査結果まで、数ヶ月単位のタイムロスが発生

願書の記載ミスは、特許庁から「補正指令」が届く原因になります。補正指令への対応は期限が設けられており、期限内に適切な補正書を提出しなければ出願が却下されることもあります。また、記載内容に問題がなくても、類似商標の存在などの実体的な理由で「拒絶理由通知」が届く場合があります。

拒絶理由通知への対応は、意見書を提出して審査官の判断に異議を唱えるか、出願内容を補正するかを検討する必要があり、ここでも一定の専門知識が求められます。いずれの対応も、通知への応答から最終的な審査結果が出るまでに数ヶ月単位の時間がかかります。

書類の不備や区分の選択ミスを防ぐためにも、願書の作成段階から弁理士などの専門家の関与を検討することが、結果的にスムーズな権利取得につながることが多いです。

LOGOPLUSのワンストップサービスで確実な出願を

ここまで解説してきたように、商標出願には「事前調査」「図案の準備」「区分の選定」「願書の作成」と、それぞれに細かいルールが存在します。一つひとつのステップは理解できても、自社のビジネスに照らし合わせて正確に実行するのは、法律・手続きの知識が必要であり、初心者の方には相当なハードルがあるといえます。

特に区分の選定は、ビジネスの現状だけでなく、将来の事業展開も見据えて判断する必要があります。また、類似商標の調査は、調べ方や判断基準を誤ると「調査したつもりが実は漏れがあった」という事態にもなりかねません。

LOGOPLUSでは、ロゴデザインと商標登録をワンストップで手掛けているため、デザインの段階から商標的な観点を取り入れながら進めることができます。デザイナーと商標専門の弁理士が連携することで、「完成したロゴが商標登録できなかった」というリスクを事前に低減できることが、私たちのサービスの大きな強みです。

商標登録の手続きは、ロゴが完成してからではなく、制作の段階から並行して考え始めることが理想的です。「まず何から手をつければいいかわからない」という方も、ぜひお気軽にご相談ください。

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