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ロゴ商標登録における区分の選び方(全45類)と複数指定の戦略

作成者: LogoPlus|Jul 1, 2026 2:29:50 AM

当社がこれまで12,000件以上のロゴ制作と権利保護のサポートに携わってきた経験から言えることは、優れたデザインを生み出すことと、それを法的に適切に守ることは車の両輪であるということです。本記事では、専門的な知識がない方でも自社のビジネスに適した区分を選定できるよう、基礎から複数指定の戦略までを網羅的に紐解いていきます。

 

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ロゴを商標登録する際に必須となる「区分」とは何か?

商標登録における「区分」とは、特許庁が定めた全45種類のカテゴリーのことです。商標権はマーク単体ではなく「どのビジネス分野(区分)でそのマークを使用するか」とセットで保護される仕組みとなっており、出願時に必ず指定する必要があります。

ロゴデザインが完成し、いざ特許庁へ商標登録の出願を行おうとする際、多くの方が最初につまずくのがこの「区分」の概念です。日本の商標制度において、権利の範囲は無限に広がるわけではありません。出願書類には、登録したいロゴマークとともに「そのロゴをどのような事業で使用するのか」を記載する項目があります。これを「指定商品・指定役務」と呼び、これらを分類するために便宜上設けられた大きな枠組みが「区分」です。区分を正しく指定することで、初めてその事業領域において独占的にロゴを使用する権利が認められる仕組みとなっています。

商品(第1類〜第34類)と役務・サービス(第35類〜第45類)の違いとは?

全45類のうち、第1類から第34類は形のある「商品(モノ)」を製造・販売するための区分です。一方、第35類から第45類は形のない「役務・サービス」を提供するビジネス向けの区分となっており、事業内容に応じて適切に分類することが求められます。

商標の世界では、ビジネスの提供価値を大きく二つに分けて考えます。一つ目は、目に見える物体としての「商品」です。例えば、化学品、化粧品、機械器具、被服、飲食物などが該当し、これらは第1類から第34類までに細かく分類されています。自社で製造したモノにロゴを印字して販売する場合、この商品区分から適切なものを選択することになります。

二つ目は、労働やサービスといった目に見えない価値を提供する「役務(えきむ)」です。広告、通信、教育、飲食店の提供、医療、ITサービスなどがこれにあたり、第35類から第45類までに分類されています。現代のビジネスにおいては、商品を売るだけでなくサービスも同時に提供するケースが多いため、商品と役務の境界線を正しく理解しておくことが不可欠です。

分類大別 該当する区分の範囲 具体的な内容・例
商品(モノ) 第1類〜第34類 物理的な実体を持つ品物。化粧品(第3類)、電子計算機(第9類)、被服(第25類)、菓子・パン(第30類)など、自社で製造または加工して販売するものが該当します。
役務(サービス) 第35類〜第45類 無形のサービスや労働の提供。小売・卸売業(第35類)、通信(第38類)、教育・セミナー(第41類)、ソフトウェアの開発(第42類)、飲食物の提供(第43類)などが該当します。

区分選びを間違えると商標権が守られない理由とは?

実際の事業内容と異なる区分を指定して登録した場合、他社があなたのビジネスと同じ領域で類似する商標を使用しても、権利侵害を主張することが難しくなります。商標権の効力は指定した区分内に限定されるためです。

商標権の最も大きな役割は、自社のブランドに「フリーライド(タダ乗り)」しようとする第三者の模倣を防ぐことです。しかし、特許庁に登録された権利の範囲は、出願時に指定した商品や役務の枠内に留まります。たとえば、アパレルブランドを運営しているのにもかかわらず、誤って文房具の区分で登録してしまった場合、他社が同様のロゴをTシャツに使用した場合でも、その使用に対して十分な権利行使が難しくなる可能性があります。自社のビジネスの現状と将来像を正しく言語化し、それに合致する区分を漏れなく選択することは、ブランド保護の根幹を成す作業と言えます。

自社のビジネスに最適な出願区分の選び方とは?

自社のビジネスモデルに最適な区分を選ぶためには、現在提供している商品やサービスだけでなく、近い将来に展開予定の事業領域も含めて検討することが推奨されます。業種によって該当する区分は複数にまたがるケースが多く見られます。

区分の選び方は、単一のルールで決められるほど単純なものではありません。企業が提供する価値が多様化する現代において、一つの事業が複数の区分を横断することは非常に一般的です。ビジネスの実態を正確に把握し、特許庁が定める「類似商品・役務審査基準」に照らし合わせながら、自社が取得すべき領域をパズルのように組み合わせていく作業が必要になります。以下に、代表的な業種ごとの推奨区分を整理しました。

業種・ビジネスモデル 推奨される代表的な区分 検討すべき関連区分
アパレルブランド(製造販売) 第25類(被服、履物など) 第18類(かばん類)、第35類(小売・卸売の業務)
カフェ・飲食店運営 第43類(飲食物の提供) 第30類(持ち帰り用コーヒー豆や菓子の販売)、第35類(フランチャイズ運営)
IT・ソフトウェア開発 第9類(ダウンロード可能なプログラム) 第42類(SaaS提供、システムの設計・開発)、第38類(電気通信)
美容室・エステサロン 第44類(美容、理容、マッサージなど) 第3類(オリジナルシャンプーや化粧品の販売)

アパレル・ECサイト運営における区分の選び方(第25類・第35類)とは?

自社ブランドの衣類を製造・販売する場合は第25類(被服)が該当します。しかし、自社サイトで他社ブランドの商品もセレクトして販売するような小売業を営む場合は、第35類(小売等役務)の指定も検討する必要があります。

アパレル事業を例に挙げると、区分選びの複雑さがよくわかります。自社でオリジナルデザインのTシャツやジャケットを企画・製造し、ロゴを縫い付けて販売する行為は、明確に第25類(商品としての被服)に該当します。この区分を押さえておくことで、他社が同じロゴの服を作ることを防げます。

一方で、現代のアパレルビジネスではオンラインのECサイトを立ち上げ、自社製品だけでなく海外からの買い付け商品や他社ブランドのアイテムを並べて販売するケースも少なくありません。このように「様々な商品を品揃えして顧客に提供する」という小売・卸売のサービス自体を保護するためには、第35類(衣料品・飲食料品及び小間物に関する小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供)が必要となってきます。自社の立ち位置がメーカーなのか、セレクトショップ(小売業者)なのか、あるいはその両方なのかを分析することが重要です。

飲食店やITサービスにおける代表的な区分の選び方とは?

飲食店の場合は、飲食物の提供をカバーする第43類が基本となります。ITサービスの場合は、ソフトウェアの提供形態により、ダウンロード型であれば第9類、クラウド経由での提供(SaaS)であれば第42類など、技術の提供方法に応じた選択が必要です。

飲食店を経営する場合、お客様に店舗内で食事やドリンクを提供するサービスは第43類(飲食物の提供)に属します。ロゴを看板やメニュー表、ユニフォームに掲示して店舗を運営するだけであれば、まずはこの第43類を押さえることが先決です。しかし、将来的にお店のオリジナルドレッシングやレトルトカレーをスーパー等で小売販売したいと考えた場合は、新たに第29類や第30類といった食品の区分が必要になります。

また、IT業界はさらに複雑な判断が求められます。スマートフォンにインストールするアプリや、買い切り型のパッケージソフトウェアを販売する場合は「商品」として第9類(電子応用機械器具及びその部品など)に該当します。しかし、近年主流となっているブラウザ経由で利用するクラウドサービス(SaaS)や、顧客からの依頼を受けてシステムを構築する受託開発事業は、「役務(サービス)」として第42類(電子計算機のプログラムの設計・作成又は保守など)に該当します。提供形態が少し変わるだけで必要な区分がスライドするため、事業企画の段階で専門的な見地からのチェックを入れることが望ましいと言えます。

複数区分を指定するメリットと費用の関係とは?

複数の区分を指定することで、多角的な事業展開におけるブランド保護の網羅性を高めることができます。一方で、指定する区分数が増えれば増えるほど、特許庁に納付する出願費用や登録料が比例して増加するというトレードオフの関係があります。

ビジネスの安全性を高めるためには、関連する区分をすべて網羅することが理想的ですが、現実問題としてコストとの兼ね合いが生じます。商標登録制度は、広く網を張って権利を独占できる一方で、特許庁の審査を通過し、権利を維持するための費用も区分ごとに計算される仕組みを採用しています。この章では、防衛のために区分を増やす意義と、それに伴う金銭的な影響について解説します。

なぜ複数の区分を指定して出願するべきなのか?

事業が成長し、取り扱う商品やサービスの幅が広がった際、あらかじめ関連する複数の区分を取得しておくことで、他社による類似商標の抜け駆け登録を防ぐ防衛策となります。後から追加出願する手間やコストを抑える効果も期待できます。

企業が成長フェーズに入ると、当初は想定していなかった分野へ事業を拡大する機会が訪れます。例えば、初めは学習塾の運営(第41類)のみを行っていた企業が、ノウハウを活かして独自の教材アプリ(第9類)を開発したり、文房具(第16類)を販売したりするようなケースです。もし学習塾の区分しか取得していない状態で新しい分野に進出した場合、その分野で同じロゴを第三者に先に登録されてしまうと、自社のオリジナルロゴでありながら新規事業で使用できなくなるという深刻な事態に陥るおそれがあります。

このようなブランドの切り崩しを防ぐためには、現在行っている事業だけでなく、将来数年以内に参入が見込まれる周辺領域の区分を「防衛的」にあらかじめ指定しておくことが非常に有効です。複数区分を同時に出願しておけば、後から区分ごとに追加出願するよりも手続きの労力を削減でき、ブランドの多角的な展開を安全に後押しすることができます。

区分が増えることで発生する出願費用・登録料の増加とは?

商標登録にかかる特許庁への印紙代は、基本料金に加えて区分数に応じた加算が行われます。1区分増えるごとに数万円単位の追加費用が発生するため、予算と防衛範囲のバランスを慎重に見極めることが大切です。

日本の商標制度において、特許庁に支払う法定費用(印紙代)は「出願時」と「登録時」の2回発生し、いずれも指定する区分数に比例して計算されます。具体的な費用構造を理解しておくことは、適切な予算管理において不可欠です。

出願時には、基本料金に加えて1区分ごとに数千円の加算があり、審査を通過して無事に登録査定が下りた後に支払う登録料(10年分を一括で納付する場合)も、区分数が増えるごとに数万円単位で掛け算式に増加していきます。仮に1区分のみで出願した場合と、防衛目的で3区分を指定した場合とでは、特許庁に支払う総額が数倍の差になることも珍しくありません。

さらに、弁理士などの専門家に依頼する場合は、特許庁への印紙代とは別に専門家への報酬(手数料)が発生し、これも区分数に応じて変動するのが一般的です。不要な区分まで手当たり次第に指定することはコストの無駄遣いになりかねないため、守るべきコアビジネスと、予算の許す範囲でカバーすべき周辺領域の優先順位を明確につけることが求められます。

LOGOPLUSの専門家(弁理士)に区分選定を依頼するメリットとは?

LOGOPLUSでは、12,000件以上のロゴ制作実績に基づくノウハウと、提携する弁理士事務所の法的な専門知見を掛け合わせることで、お客様のビジネスプランに合致した過不足のない最適な区分戦略をワンストップでご提案できる体制を整えています。

ここまで解説してきた通り、商標の区分選定は単なる事務作業ではなく、企業の事業戦略と直結する高度な判断業務です。デザインの美しさやコンセプトの深さと同じくらい、それを法的にどう守り抜くかという視点がブランド構築には欠かせません。当社のワンストップサービスを利用することで得られる具体的なメリットについてお伝えします。

DIY(自分で出願)で区分を選ぶリスクとは?

特許庁の区分表は専門用語が多く複雑であるため、専門知識を持たない方がご自身で区分を選ぶと、不適切な指定による審査拒絶や、本当に守るべき事業領域の権利取得漏れといった思わぬトラブルに直面するリスクが高まります。

近年はインターネット上の情報を頼りに、ご自身で特許庁へ出願手続きを行う(DIY出願)方も見受けられますが、そこには見えない落とし穴が潜んでいます。特許庁が公開している類似商品・役務審査基準のリストには数万点に及ぶ項目が並んでおり、日常的に使う言葉と法律上の用語の定義が異なるケースも多々あります。

例えば、自社のビジネスに該当しそうな言葉を見つけても、それが適切な区分に属していなかったり、記載方法が特許庁の指定するフォーマットに合致していなかったりすると、審査の過程で特許庁から「拒絶理由通知」という修正要求が届くことになります。これに対応するには法的な反論や補正手続きが必要となり、素人目には非常に困難です。また、最悪のケースとして、見当違いの区分で無事に登録されてしまい「権利を取得できた」と誤認したままビジネスを進め、後になって全く保護されていなかったことに気づくという取り返しのつかない事態も想定されます。

ロゴ制作と同時に最適な区分戦略を提案できる理由とは?

ロゴデザインのヒアリング段階で、デザイナーと専門家がお客様の将来のビジョンを深く共有するためです。形になる前の段階から事業展開を見据えた法的な保護戦略を練り込むことで、デザインと権利保護に矛盾が生じないスムーズな進行が可能になります。

LOGOPLUSの最大の強みは、デザインの創造プロセスと法的な保護プロセスが完全に統合されている点にあります。一般的な流れでは、デザイン会社でロゴを制作した後に、別の特許事務所へ商標出願を依頼するため、伝言ゲームのような情報伝達のロスが生じがちです。

当社では、ロゴ制作の初期ヒアリングの段階から「このロゴを使って、5年後、10年後にどのような世界を実現したいか」というビジネスの展望を深く掘り下げます。そのヒアリング内容を提携する弁理士と共有し、デザイン案を策定するのと並行して「このビジネスモデルであれば第〇類と第〇類を押さえておくべきだ」という区分戦略を組み立てていきます。デザインが完成した瞬間に、最適な区分での出願準備がすでに整っているため、他社に先を越されるリスクを大幅に軽減し、シームレスに権利化へと進むことができるのです。

ロゴ商標の「区分」に関するよくある質問(FAQ)

ロゴ商標の区分選定に関する疑問を解消するため、よくいただくご質問をまとめました。登録後の区分追加の可否や、区分を選ぶ際の考え方など、商標出願前に知っておきたい基礎知識をQ&A形式で解説しています。

Q. すでに商標登録を済ませていますが、後から別の区分を追加することは可能ですか?

A. 登録が完了した商標に対して、後から既存の権利に区分を書き足すような追加手続きは制度上用意されていません。もし新しい分野へ事業を展開するために区分を追加したい場合は、その区分を指定して全く新しい商標出願をもう一度行う必要があります。そのため、費用と手間を抑える観点からも、出願時に将来の事業展開を見越した区分選定を行っておくことが推奨されます。

Q. 自分のビジネスがどの区分に該当するのか、全く見当がつきません。どうすればよいですか?

A. ビジネスモデルが複雑であったり、新しい形態のサービスであったりする場合、適切な区分の判断は困難になります。特許庁の提供する検索データベース(J-PlatPat)を利用して同業他社の登録状況を参考にすることも一つの手法ですが、正確な判断には専門知識が求められます。LOGOPLUSのような専門家と連携したサービスをご活用いただき、事業内容を詳細にお伝えいただくことで、最適な区分をご提案することが可能です。

Q. 予算の都合で1つの区分しか出願できません。どう優先順位をつければよいですか?

A. 予算に限りがある場合は、現在最も大きな収益の柱となっている事業、あるいは顧客の目に最も触れるメインのサービス・商品に直結する区分を最優先に選択してください。周辺領域の保護は後回しになるためリスクは残りますが、中核となるビジネスの基盤をまず固めることが先決です。優先順位の判断に迷った際も、プロの視点からリスクの大小をアドバイスさせていただきます。

まとめ

ロゴを法的に守るための「商標登録の区分」について、その基礎知識から複数指定の戦略、そして専門家に依頼するメリットまでを詳しく解説いたしました。全45種類に及ぶ区分の中から、自社の商品や役務を正確に見極め、将来の成長を見据えた防衛線を張ることは、長期的なブランド価値の向上において欠かすことのできない重要なプロセスです。

適切な区分を選ばないままビジネスを拡大してしまうと、思わぬところで第三者の権利と衝突したり、築き上げたブランドにタダ乗りされたりするリスクが高まります。LOGOPLUSでは、クリエイティブなデザイン制作と、弁理士の専門知識に裏打ちされた確かな権利保護を一つの窓口で完結できる環境を提供しております。お客様のビジネスを強固に守り抜くためのパートナーとして、ぜひ当社の知見をご活用ください。